○北茨城市移動等円滑化のために必要な特定公園施設の設置に関する基準を定める条例
平成24年12月25日
条例第29号
(趣旨)
第1条 この条例は、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成18年法律第91号。以下「法」という。)第13条第1項の規定に基づき、移動等円滑化のために必要な特定公園施設の設置に関する基準を定めるものとする。
(用語の定義)
第2条 この条例における用語の意義は、法及び都市公園法施行令(昭和31年政令第290号)において使用する用語の例による。
(一時使用目的の特定公園施設)
第3条 災害等のため一時使用する特定公園施設の設置については、この条例の規定によらないことができる。
(園路及び広場)
第4条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行令(平成18年政令第379号。以下「政令」という。)第3条第1号に規定する園路及び広場を設ける場合は、そのうち1以上は、次に掲げる基準に適合するものとする。
(1) 出入口は、次に掲げる基準に適合するものであること。
ア 幅は、120センチメートル以上とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、90センチメートル以上とすることができる。
イ 車止めを設ける場合は、当該車止めの相互間の間隔のうち1以上は、90センチメートル以上とすること。
ウ 出入口からの水平距離が150センチメートル以上の水平面を確保すること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。
エ オに掲げる場合を除き、車いす使用者が通過する際に支障となる段がないこと。
オ 地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段を設ける場合は、傾斜路(その踊場を含む。以下同じ。)を併設すること。
(2) 通路は、次に掲げる基準に適合するものであること。
ア 幅は、180センチメートル以上とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、通路の末端の付近の広さを車いすの転回に支障のないものとし、かつ、50メートル以内ごとに車いすが転回することができる広さの場所を設けた上で、幅を120センチメートル以上とすることができる。
イ ウに掲げる場合を除き、車いす使用者が通過する際に支障となる段がないこと。
ウ 地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段を設ける場合は、傾斜路を併設すること。
エ 縦断勾配は、5パーセント以下とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、8パーセント以下とすることができる。
オ 横断勾配は、1パーセント以下とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、2パーセント以下とすることができる。
カ 路面は、滑りにくい仕上げであること。
(3) 階段(その踊場を含む。以下同じ。)は、次に掲げる基準に適合するものであること。
ア 手すりを両側に設けること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。
イ 手すりの端部の付近には、階段の通ずる場所を示す点字をはり付けること。
ウ 回り段がないこと。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。
エ 踏面は、滑りにくい仕上げであること。
オ 段鼻の突き出しその他のつまずきの原因となるものを設けないこと。
カ 階段の両側には、立ち上がり部を設けること。ただし、側面が壁面である場合は、この限りでない。
(4) 階段を設ける場合は、傾斜路が併設であること。ただし、地形の状況その他の特別の理由により傾斜路を設けることが困難である場合は、エレベーター、エスカレーターその他の昇降機であって高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造のものをもってこれに代えることができる。
(5) 傾斜路(階段又は段に代わり、又はこれに併設するものに限る。)は、次に掲げる基準に適合するものであること。
ア 幅は、120センチメートル以上とすること。ただし、階段又は段に併設する場合は、90センチメートル以上とすることができる。
イ 縦断勾配は、8パーセント以下とすること。
ウ 横断勾配は、設けないこと。
エ 路面は、滑りにくい仕上げであること。
オ 高さが75センチメートルを超える傾斜路にあっては、高さ75センチメートル以内ごとに踏幅150センチメートル以上の踊場を設けること。
カ 手すりを両側に設けること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。
キ 傾斜路の両側には、立ち上がり部を設けること。ただし、側面が壁面である場合は、この限りでない。
(6) 高齢者、障害者等が転落するおそれのある場所には、さく、政令第11条第2号に規定する点状ブロック等及び政令第21条第2項第1号に規定する線状ブロック等を適切に組み合わせて床面に敷設したものその他の高齢者、障害者等の転落を防止するための設備を設けること。
(休憩所)
第5条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する休憩所を設ける場合は、そのうち1以上は、次に掲げる基準に適合するものとする。
(1) 出入口は、次に掲げる基準に適合するものであること。
ア 幅は、120センチメートル以上とすること。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、80センチメートル以上とすることができる。
イ ウに掲げる場合を除き、車いす使用者が通過する際に支障となる段がないこと。
ウ 地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段を設ける場合は、傾斜路を併設すること。
(2) 車いす使用者の円滑な利用に適した広さを確保すること。
(駐車場)
第6条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する駐車場を設ける場合は、当該駐車場の駐車台数に50分の1を乗じて得た数以上の車いす使用者が円滑に利用することができる駐車施設(以下「車いす使用者用駐車施設」という。)を設けるものとする。
2 車いす使用者用駐車施設は、次に掲げる基準に適合するものとする。
(1) 幅は、350センチメートル以上とすること。
(2) 車いす使用者用駐車施設又はその付近に、車いす使用者用駐車施設の表示をすること。
(便所)
第7条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する便所は、次に掲げる基準に適合するものとする。
(1) 床の表面は、滑りにくい仕上げであること。
(2) 男子用小便器を設ける場合は、1以上の床置式小便器、壁掛式小便器(受け口の高さが35センチメートル以下のものに限る。)その他これらに類する小便器を設けること。
(3) 前号の規定により設けられる小便器には、手すりを設けること。
2 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する便所を設ける場合は、そのうち1以上は、前項に掲げる基準のほか、次に掲げる基準のいずれかに適合するものとする。
(1) 便所(男子用及び女子用の区別があるときは、それぞれの便所)内に高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有する便房を設けること。
(2) 高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有する便所であること。
第8条 前条第2項第1号の便房が設けられた便所は、次に掲げる基準に適合するものとする。
(1) 出入口は、次に掲げる基準に適合するものであること。
ア 幅は、80センチメートル以上とすること。
イ ウに掲げる場合を除き、車いす使用者が通過する際に支障となる段がないこと。
ウ 地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段を設ける場合は、傾斜路を併設すること。
エ 高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有する便房が設けていることを表示する標識を設けること。
オ 戸を設ける場合は、当該戸は、次に掲げる基準に適合するものであること。
(ア) 幅は、80センチメートル以上とすること。
(イ) 高齢者、障害者等が容易に開閉して通過できる構造のものであること。
(2) 車いす使用者の円滑な利用に適した広さを確保すること。
2 前条第2項第1号の便房は、次に掲げる基準に適合するものとする。
(1) 出入口には、車いす使用者が通過する際に支障となる段がないこと。
(2) 出入口には、当該便房が高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造のものであることを表示する標識を設けること。
(3) 腰掛便座及び手すりを設けること。
(4) 高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造を有する水洗器具を設けること。
(水飲場及び手洗場)
第10条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する水飲場を設ける場合は、そのうち1以上は、高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造のものとする。
2 前項の規定は、不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する手洗場について準用する。
(掲示板及び標識)
第11条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する掲示板は、次に掲げる基準に適合するものとする。
(1) 高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造のものであること。
(2) 当該掲示板に表示された内容が容易に識別できるものであること。
2 前項の規定は、不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する標識について準用する。
附則
(施行期日)
1 この条例は、平成25年4月1日から施行する。