地域おこし協力隊通信 vol.90 東京藝術大学『藝祭2022』学生制作作品「御輿」に市長賞を授与しました!

公開日 2022年09月08日

地域おこし協力隊 〜富士ケ丘Favoratory(フジガオカ・ファボラトリー)〜

 富士ケ丘から自然や文化など、土地の”FAVORITE(お気に入り)”を見つけて、そこから作品を作り、発信していく"LABORATORY(実験室)”という思いを込めて、地域おこし協力隊や集落支援員とともに地域を盛り上げてくれる人々のチームを「富士ケ丘Favoratory」(フジガオカ・ファボラトリー)と名付けました。地域おこし協力隊通信では、富士ケ丘での取組をはじめとした、芸術によって地域を盛り上げる活動を発信しております。

 

vol.90 東京藝術大学『藝祭2022』学生制作作品「御輿」に市長賞を授与しました!

 東京藝術大学の大学祭『藝祭』では、毎年一年生が学科や専攻ごとにチームに分かれて御輿を作り、大学から上野公園を練り歩き、さらに賞を競うという伝統行事があります。
 「藝祭2022」のHPはこちら

 「芸術によるまちづくり」を推進する北茨城市では、岡倉天心や日本美術院とのつながりを持つ東京藝術大学の学生の芸術活動を支援するため、この御輿の賞の一つとして「岡倉天心・北茨城市長賞」を平成30年度に行われた「藝祭2018」において創設し、授与しております。

 「藝祭2020」、「藝祭2021」は新型コロナウイルス感染症の影響によりオンライン開催となったため、毎年藝祭の初日に行われる御輿パレードの開催は見送られていたのですが、今年は3年ぶりに実地開催となり、御輿パレードも行われることになりました。学生の皆様の御輿パフォーマンスを見て審査し賞を授与するため、令和4年9月2日(金)、市長賞授与のため藝祭に行ってきました!

 

過去の市長賞受賞作品

2018集合写真

こちらは「藝祭2018」で市長賞を受賞した、油画・建築・声楽・指揮・打楽器・オルガン・古楽チームが製作した御輿、
「かわいそうなぞうが 今ふたたび上野に花を咲かせる」(藝祭HPより)

詳細はこちらをご覧ください。

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こちらは「藝祭2019」における市長賞受賞作「進化の続きを、いまここで。」(藝祭HPより)
2018に引き続き、建築・油画・声楽・指揮・打楽器・オルガン・古楽チームが製作した作品です。

 

御輿パレード

当日は午前11:00に東京藝術大学上野キャンパスを出発し、上野公園をパレード、公園内の竹の台広場を目指します。
開始前にも関わらず、キャンパス校門前の沿道にはたくさんの人が。
3年ぶりの実地開催ということもあり、多くの方が御輿を待ち望んでいたことが伺えます。

11:00になると軽快な音楽とともに、サンバ隊を先頭に御輿パレードが始まりました。

サンバ隊に続いて登場したのは、「日本画・工芸・邦楽・楽理」チームが製作した御輿の登場です。

続いては「油画・建築・声楽・指揮・打楽器・オルガン・古楽」チームの御輿。

続いては「デザイン・芸術学・作曲・弦楽器」の御輿。



最後は「彫刻・先端芸術表現・管楽器・音楽環境創造・ピアノ」チームが作製した御輿の登場です。

学生の皆さんは数ヶ月かけて御輿の製作に取り組んだとのこと。
さすがは芸術を学んでいる学生が製作したもの。どれも圧巻される作品ばかりでした。

大学を出発してから1時間、御輿は上野公園の竹の台広場に集合しました。
13:00まで休憩となりましたが、御輿パフォーマンスに向け、学生さんたちも緊張の面持ちでした。

 

御輿パフォーマンス・表彰式

13:00からは、各チームが賞を競ってパフォーマンスを行います。

「藝祭2022」では以下の賞が準備されていました。
○上野観光連盟賞
○藝育会賞
○上野6丁目商店街連合会賞
○岡倉天心・北茨城市長賞
○神田明神賞
○学長賞
これらの賞の受賞を目指し、学生の皆さんはパフォーマンスを行います。
残念ながら始まる数十分前から、上野公園はあいにくのお天気。
大雨の中ではありましたが、日比野学長の熱いメッセージに鼓舞され、学生の皆さんは一生懸命思い思いのパフォーマンスをしていました。

なお、日比野学長は平成28年に開催された「KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭」において、生涯学習センター分館「期待場」が整備される前の旧富士ケ丘小学校において、作品の展示をされています。

まずは、「油画・建築・声楽・指揮・打楽器・オルガン・古楽」チームのパフォーマンスから。

「お祭りや御神輿の華美な装飾パチンコのギラギラした閃光と爆音何も考えられなくなる程の熱狂ワッショイ×確定演出から受けるトランス性。両者には自分を賭けざるを得ない程の熱狂性と集中性がある。規範が”狂れる”狂騒とあ、”ふれる”程の熱狂を賭け抜けろ」(藝祭HPより)

学生の皆さんの一糸乱れぬパフォーマンス。スロットが回転する仕組みなども面白い御輿でした。

 

続いて、「デザイン・芸術学・作曲・弦楽器」チームのパフォーマンス。

数百年に1度、蝶の庭に姿を現す聖獣。姿を見たもの全てに幸福を与える。蔓延る怨念を浄化すべく聖獣は我々の前に現れた。今、祝福の舞を、感謝の意を聖獣に、、、(藝祭HPより)

聖獣にぴったりな、神聖な雰囲気がある音楽の中、厳かにパフォーマンスを行っている姿が特徴的でした。

 

続いて、「日本画・工芸・邦楽・楽理」チームのパフォーマンス。

『寄り添いあってみんな1つになれますように』コロナ禍になって3年。私達は直接触れ合えない距離間でも様々なことを協力して乗り越えてきました。種や性別や様々な違いがあっても私達はこれからも1つになれます。願いを込めてー。(藝祭HPより)

くらげや貝が舞い踊り、HPの説明にあるように、みんなが1つになったような素敵なパフォーマンスをされてました。

 

最後は「彫刻・先端芸術表現・管楽器・音楽環境創造・ピアノ」チームのパフォーマンスです。

耳を澄ませ。君の足許のずっとずっと下、奥深くまで。ほら、地底から迫り上がる、奇妙な轟音が聞こえないだろうか...?岩石と泥とが混じり合う混沌を這い上がり、加速し、大地に現れたのは...地球を揺るがすほどの大怪獣。奴は叫び図太い足を踏み鳴らし、ここ上野を震撼させる。藝祭2022で、大怪獣の暴発に、刮目せよ!! (藝祭HPより)

「地球爆発太郎」の名前どおり、力強い音楽とパフォーマンスが魅力的でした。

 

以上、4グループのパフォーマンスが終了し、表彰式が行われました。
どれも甲乙つけがたい御輿とパフォーマンス・・・どのグループが何の賞を受賞するのでしょうか?

 

御輿表彰式

まず、表彰があったのは上野観光連盟賞。
こちらは「日本画・工芸・邦楽・楽理」チームが受賞しました!
続いて藝育会賞は「彫刻・先端芸術表現・管楽器・音楽環境創造・ピアノ」チーム、上野六丁目商店街連合会賞は「油画・建築・声楽・指揮・打楽器・オルガン・古楽」チームが受賞しました!

そして、待ちに待った岡倉天心・北茨城市長賞・・・

市長より、東京藝術大学の初代学長である岡倉天心と北茨城市の関係、芸術によるまちづくりを推進していること、是非学生の皆さんに北茨城市に足を運んでもらいたいという話がありました。
そして、受賞チームの発表です。選ばれたのは・・・

「デザイン・芸術学・作曲・弦楽器」チームの皆さんです!!

代表の芸術学科・桑田光さんとデザイン科・白川桃太郎さんより、「大変うれしい、北茨城市にも行ってみたい!」とのお声をいただきました。
お越しいただくことを心よりお待ちしております!

そして表彰式は続き、神田明神賞は「日本画・工芸・邦楽・楽理」チーム、学長賞はなんと全チームに授与されました!
3年ぶりの御輿パレードの開催ということもあってか、大変熱気のあるパフォーマンスでした。
そして何よりも学生の皆さんが楽しそうにしていたことが大変印象に残りました。

最後は市長賞を受賞した「デザイン・芸術学・作曲・弦楽器」チームの皆さんと記念撮影。
雨の中皆さん大変お疲れ様でした。

 

北茨城市では岡倉天心と縁から、東京藝術大学の講師や学生の方を招き、子どもを対象としたワークショップを行うなど、交流を続けております。
今の生涯学習センター分館「期待場」の活用手法についても、学生の皆さんの知恵を拝借していたところです。
協力隊の箕浦さんも今回の御輿パレードを見て、学生の皆さんと交流を深めたいと言っていました。
引き続き、藝大の皆さんと交流を深めながら、芸術によるまちづくりに取り組んでいきたいと思います。

 

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