公開日 2018年06月21日
地域おこし協力隊 〜富士ケ丘Favoratory(フジガオカ・ファボラトリー)〜
富士ケ丘から自然や文化など、土地の”FAVORITE(お気に入り)”を見つけて、そこから作品を作り、発信していく"LABORATORY(実験室)”という思いを込めて、地域おこし協力隊と、協力隊とともに地域を盛り上げてくれる人々のチームを「富士ケ丘Favoratory」(フジガオカ・ファボラトリー)と名付けました。あなたも、協力隊とともに地域を盛り上げるファボラー(メンバー)になってみませんか?
vol.54 桃源郷芸術祭2018開催報告&2019キックオフ!
地域おこし協力隊通信の中で度々お知らせしてきました桃源郷芸術祭2018。
大変遅くなりましたが、その模様をご報告いたします!
桃源郷芸術祭2018は、茨城県天心記念五浦美術館をメイン会場に、市内7会場で開催され、5,712人の方にご来場いただきました!
ご来場いただきました皆様、誠にありがとうございました。
今年は見逃してしまったという方は、ぜひ次回の芸術祭にご来場ください☆
ここでは、各会場の様子をレポートします。
そして、既に動き始めた次回の芸術祭についてもお知らせします!
茨城県天心記念五浦美術館
桃源郷芸術祭2018のメイン会場として、日本画、陶芸、立体、彫刻、根付彫刻など、参加アーティストほぼ全員の作品が展示されました。
こちらが展示会場入口。入るとすぐに地域おこし協力隊都築響子さんのアートワーク「頭上建築」がお出迎え。
こちらは頭に載せてみることも可能だったため、載せて写真撮影をするお子さんや女性のお客様もいらっしゃいました♪
そして正面には、北茨城市で滞在制作をされた東京藝術大学日本画専攻 三宅世梨菜さんの作品が。
二ツ島を描いた「立(りゅう)」という雄大な作品です。
これまた入口付近の目立つところに、地域おこし協力隊石渡のりお&ちふみ夫妻のアートユニット「檻之汰鷲(おりのたわし)」作品のPEPが展示。
左は表面。右は裏面です。裏面を見ると、ペットボトルを再利用して作ったSUP(Stand Up Paddleboard)「PEP」であることがわかります。

PEPの傍らには、PEPで二ツ島の穴をくぐった自らの様子を描いた「二ツ島自作筏冒険之図」が展示。
因みに、会場ではPEPで二ツ島の穴をくぐった様子を撮影した映像作品も公開されていました。
こちらも檻之汰鷲さんの作品「北茨城"ARIGATEE"彩色讃頌」。
自らが改修を手掛ける古民家「ARIGATEE」の美しい景色を描いています。
そして、この絵を見てARIGATEEに行ってみたいと思った人を現地に誘う仕掛けも。
絵の傍らにARIGATEEへの地図付きリーフレットを設置。
大人気で、置いても置いてもあっという間に無くなってしまいました。
ご来場いただきました皆様も、ARIGATEEまで足を運んでいただけたでしょうか?
まだという方は、ぜひ見学にいらしてください☆ ARIGATEEの詳細については後程!
こちらは、北茨城市在住のポップアップアーティスト太田一樹さんの作品「美しき珊瑚の守り神」です。
見事な作品とライティングとが融合して、幻想的な世界を作り出しています。
こちらは、東京藝術大学日本画専攻の吉田侑加さんの作品「はざま白く けしき馳せ」です。
白が基調となる<左隻>と、白と黒が拮抗する<右隻>の連作で、非常にダイナミックな作品です。
こちらは、北茨城市在住の作家 鈴木鈴さんの根付彫刻作品です。
小さい中に細部まで精巧に作られた作品に感嘆の声を上げるお客様も多く見られました。
こちらも北茨城市在住の日本画家 小板橋弘さんの作品「月夜」です。
約30年前の二ツ島のスケッチをもとに制作されたとのことで、東日本大震災以前の二ツ島です。
まだ島の上部に松の木が残っています。
「自然に対する畏敬の念を持って描き、追悼の意味を込めて黒く縁取りました。」(キャプションより)
こちらも北茨城市在住の洋画家 毛利元郎さんの作品「雪片」です。
北茨城市中郷の海を描いています。
毛利さんの作品の額装は、奥様が手がけられてるそうです。
地域おこし協力隊の石渡夫妻もそうですし、小板橋弘さんの奥様の恵さんも裂き織の作家さんですが、ご夫婦でアート活動をされている方が多いですね。
こちらは、東京藝術大学ガラス専攻の濵田敬史さんのガラスによるインスタレーション「Glass Bottle City」です。
どうしたらガラスをこんな形にできるのだろうと不思議そうに、引き込まれるように見て行かれるお客様がたくさんいらっしゃいました。
五浦天心焼研究会の作品も多数展示。こちらは、浅野健治さんによる作品です。
伝統的な鮫肌陶器から淡い色合いが美しい幽玄的な作品まで、様々な作品が見られました。
五浦天心焼研究会の皆さんは、五浦観光ホテル本館にて展示販売も行われましたので、この他の作品はそちらでご紹介いたします☆
こちらも北茨城市で滞在制作をされた東京藝術大学美学専攻の一ノ瀬健太さんの作品「茶の家〜海〜」です。
一ノ瀬さんが描き上げた障壁画に、北茨城市の魅力を表現した自作の詩やメッセージを持参した方々が、自ら書き込むワークショップを行い、この作品を完成させました。
ワークショップに参加された方は、会場に展示された実際の作品をご覧になられたでしょうか?
自分の書いた詩やメッセージが作品の一部となり、会場に展示されるというのは、なんとも感慨深いものです。
ワークショップの様子はコチラ↓
地域おこし協力隊通信 vol.51 桃源郷芸術祭ワークショップを開催しました!
先ほどご紹介した三宅世梨菜さんと一ノ瀬健太さんの外、東京藝術大学映像専攻の中村葉月さんも北茨城市に滞在して、桃源郷芸術祭2018のPR動画を作成してくださいました。
開催前にユーチューブで配信された外、会場内でも公開されていました。
動画はこちらをご覧ください↓
作品の数が多かったため、地域おこし協力隊の作品と北茨城市で滞在制作をされた方を中心とする東京藝術大学生の作品と北茨城市在住作家作品から、できるだけ分野の異なる作品をご紹介させていただきました。
すべての作品をご紹介できず申し訳ございません。
桃源郷芸術祭の図録が図書館に配架される予定ですので、ご興味のある方はぜひそちらをご覧ください☆
また、ここで紹介されなかった作家さんの作品が、以下の各会場の報告の中に出てまいりますので、続きもご覧ください。
茨城大学五浦美術文化研究所(六角堂・天心邸)
東京藝術大学教育研究助手 塩見亮介さんによる金工2作品が、天心邸内に展示されました。
こちらが天心邸。
向かって左の部屋に「狐面附面頬」、右の部屋に「虚栄の一角」という作品が展示されました。
和室に突如現れた面に圧倒されます。
天心邸の前では、茨城大学生による五浦コンシェジュと五浦コヒー画ワークショップも開催されました!
茨城大学「KITAIBA Art Project」が行った五浦コンシェルジュは、五浦の歴史とアート作品を解説。
茨城大学「岡倉天心・五浦発信プロジェクト」が行った五浦コヒー画ワークショップ。お子さんから大人まで、コーヒーの濃淡を使って想い想いの絵を描かれていました♪
五浦観光ホテル 本館
売店、ロビーにて五浦天心焼研究会による陶芸作品、鈴木鈴さんによる根付彫刻の展示・販売が行われました。
ロビーでは、こんな美しい日本庭園を背景に作品を展示。
売店内も所狭しと作品が並べられました。
一口に天心焼とは言っても、作家さんによって作風は様々。お気に入りの作家さんは見つかったでしょうか?
そして、鈴木鈴さんの根付彫刻作品も、和の建物ならではの違い棚に展示され、美術館における展示とはまた異なる趣が楽しめました。
かつらぎ画廊
小板橋弘さんによる日本画、小板橋恵さんによる裂き織、毛利元郎さんによる洋画作品の展示・販売が行われました。
左は画廊入り口。右は、毛利元郎さんの洋画が並んでいます。
左は小板橋弘さんの日本画、右は小板橋恵さんの裂き織作品です。
ガラス工房シリカ
桃源郷芸術祭の開催に当たり、工房スタッフが制作した作品が期間中のみ展示される特別企画展とワークショップが行われました。
こちらが特別企画展の4作品。
左が門馬寛子さんによる「秘密」、右が堅田萌恵さんによる「小景」。
左が高坂真次さんによる「Silent Line」、右が渡辺歩惟さんによる「ちいさな楽園」という作品です。
4名の作家さんそれぞれが、ガラスという素材にそれぞれ異なった魅力を感じ、各々得意分野や自分のスタイルを探りながら作品づくりをされています。(キャプションより)
ガラスの体験ワークショップの様子がこちら。
溶けた柔らかいガラスを巻き出して、大きく膨らませたり、長く伸ばしたり、普段の吹きガラス体験では見られないガラスの表情が見られました。
ARIGATEE
富士ケ丘揚枝方にある築150年の古民家を、地域おこし協力隊の石渡のりお・ちふみ夫妻のアートユニット「檻之汰鷲(おりのたわし)」が改修している「ARIGATEE(ありがてぇ)」。
改修している古民家自体を作品として会場にするとともに、古民家改修アートプロジェクトの展示と檻之汰鷲作品の展示・販売を行いました。
檻之汰鷲さんお手製の看板が目印。庭には、ご近所の方が持ってきてくれたという梅が。なんとも風流です。
庭では、皆がのんびりと過ごし、なんとものどかな景色が広がっていました。
玄関の軒先には、「石言葉」なるものが。
複数の石が並んでいて、好きな石を選んで持ち上げると、その下にメッセージが。
石ごとに異なるメッセージがありましたが、あなたが選んだ石の下にはどんなメッセージが書かれていたでしょうか?
母屋内に足を一歩踏み入れると、土間を復元したギャラリーが。この日はギャラリーで石渡夫妻がお出迎え。
ギャラリー内には、檻之汰鷲さんの特徴的な作品パピエマシェの動物たちがいっぱい☆
台所から和室に抜ける通路部分には焼物作品が。右は、北茨城市に来て学んだ五浦天心焼で作ったキツネです。
和室には、元々この古民家にあった農機具や古民具、地域の方々などから収集した様々な民俗資料を展示。
さながら歴史民俗資料館のようです。
もう一つの和室には、同様に集めた古い新聞を展示したり、昔の映像を流したり。まるでタイムスリップしたようです。
古い和箪笥の上には、庭から採った木が活けられ、居心地の良い空間になっていました。
まだARIGATEEを訪れたことがないという方は、ぜひ一度お越しください☆
いつも石渡夫妻がいらっしゃるとは限りませんので、訪問される際は事前にお電話にて在否をご確認ください。
住所:北茨城市関本町富士ケ丘2517
電話:0293-24-5231
これまでのARIGATEE改修の経過はコチラ↓
地域おこし協力隊通信 vol.21 揚枝方空き家改修プロジェクト始動!
地域おこし協力隊通信 vol.25 揚枝方空き家改修プロジェクト続報!
地域おこし協力隊通信 vol.31 揚枝方の空き家改修が着々と進んでいます!
地域おこし協力隊通信 vol.36 ARIGATEE(揚枝方古民家)が居心地の良い空間に
地域おこし協力隊通信 vol.40 ARIGATEE(揚枝方古民家)がさらに進化!
地域おこし協力隊通信 vol.49 揚枝方古民家「ARIGATEE」(ありがてえ)の滞在制作者第1号!
大津港駅前案内所
芸術祭のインフォメーション、お土産品やグッズ販売を行うとともに、スタンプラリーのゴールとなりました。
内部には、地域おこし協力隊のチーム「富士ケ丘Favoratory」が、地域の人達とガーランド(旗)をつないだ「コミュニティガーランド」が飾られました。
目標10キロで絶賛延長中ですので、あなたもガーランドを作って繋いでファボラー(メンバー)になりませんか?
ご興味のある方は、地域おこし協力隊都築響子(0293-46-0362)までご連絡ください!
出張ガーランドづくりも行います☆
こうして、無事に第1回目を終えた桃源郷芸術祭。
既に、2回目となる「桃源郷芸術祭2019」に向けて動き始めています!
桃源郷芸術祭2019キックオフミーティング
去る5月12日、旧富士ケ丘小学校を改修して整備された生涯学習センター分館「期待場」にて、桃源郷芸術祭2019に向けたキックオフミーティングが開催されました!
参加されたのは、地域おこし協力隊の外、北茨城市在住の作家さん、桃源郷芸術祭2018にボランティアで参加してくれたスタッフさん、大子町の職員の方や地域おこし協力隊の方など様々。
期待場の1階に整備されたシェアオフィスに入居された陶芸家の市川さんも参加してくださいました。
こちらが当日のタイムスケジュール。コーディネータの都築さんが考えてくれました。
都築さんからタイムスケジュールやワークショップについて説明。
説明後は、桃源郷芸術祭2019の会場となる予定の期待場内を見学。
因みに、こちらは1階を見学している様子ですが、実際に会場となる予定なのは、2・3階のアトリエ部分です。
アトリエは、創作活動を行う方なら誰でも借りることができます!
芸術によるまちづくりを進める北茨城市でアート活動をしたい!という方はぜひご検討を☆
詳しくはコチラ↓
こちらも会場となる予定のギャラリー期待場を見学。
ここにどんな形で展示が行われるのか、楽しみです☆
見学を終えた後は、皆でワークショップ。
3班に分かれて、2018の反省点や2019の企画案やコンセプトについて意見を出し合いました。
こちらは出たご意見の一部。
皆さんで出し合った意見を活かして、前回より良いものを目指し、今後桃源郷芸術祭2019の企画を練ってまいります!
芸術祭に興味があって、企画・運営に携わりたいという方は、ぜひ地域おこし協力隊都築響子(0293-46-0362)までご一報ください☆
桃源郷芸術祭とは?
「桃源郷芸術祭2018」は、北茨城で活動する芸術家と、東京藝術大学の新人芸術家らの陶芸、日本画、映像、立体作品などがご覧いただける芸術祭でした。
第2回となる「桃源郷芸術祭2019」では、参加作家の公募の実施などにより、より幅広い作家・作品をお楽しみいただける芸術祭を目指します。
桃源郷芸術祭の詳細はコチラ↓
地域おこし協力隊通信vol.37 桃源郷芸術祭を開催します!
桃源郷芸術祭のホームページはコチラ↓
http://www.tougenkyo-art-fes.jp/
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