里親制度

公開日 2016年11月14日

里親制度とは

さまざまな事情により、家庭での養育を受けることができない子どもたちを、里親さんの家庭において、温かい愛情と家庭的な雰囲気の中で養育していただく制度のことです。茨城県では、子どもたちの健やかな成長のために、里親制度を積極的に推進しており、里親になっていただける方を広く募集しています。

 

里親とは

「里親」とは、親の病気、離婚、そのほか様々な事情により家庭での養育を受けることができない子どもたちを、自分の家庭に迎え入れて、その温かい愛情と家庭的な雰囲気の中で育てていただく方のことです。

特に近年、児童虐待や配偶者からの暴力などにより、子どもや家庭を取り巻く環境が大きく変化し、より家庭的な養育環境を提供するため「里親」の存在が重要となっています。

里親というと、養子縁組制度をイメージする方がいらっしゃいますが、制度上は別のものです。里親制度では、ある期間養育し、可能な場合には実家庭(元の家庭)へ子どもが帰ります。

里親に委託される期間は、子どもや家庭の状況によって、数日間、数週間、数ヶ月という短期間の場合もあり、数年~10数年と長期に及ぶこともあります。

 

里親には、次の種類があります。

●養育里親

 保護者のいない子どもや虐待などの理由により保護者が養育することが適当でない子どもを養育する里親です。

   (養育里親研修を修了することが必要です。)

●専門里親

 虐待を受けた子どもや障害のある子どもなど専門的な援助を必要とする子どもを養育する里親です。(専門里親研修を修了することが必要です。)

●親族里親

 実親が死亡、行方不明、拘禁、疾病による入院等の状態になり、養育できなくなった子どもを、扶養義務者及びその配偶者である親族が養育する場合の里親です。

●養子縁組目的里親

 保護者がいないなどにより、里親と永続的な関係性を築くことが最善の利益となる子どもと養子縁組することを希望する里親です。

  (本県では、養育里親研修を修了することが必要です。)

 

里親になるには

里親の種類により異なりますが、経済的に困窮していないこと、子どもの養育についての理解や熱意と愛情を持っていること、同居人に虐待などの欠格事由の該当者がいないこと、必要な研修を修了することなど、いくつかの要件があります。

里親になるために必要な手続きは、以下のとおりです。

 1.相談   ・・・里親になりたい方は、管轄の児童相談所に相談します。

 2.基礎研修 ・・・里親に関する基本的な研修を受講します。

 3.認定前研修・・・基礎研修を修了し、概要を理解したうえで、認定前研修を受講します。

 4.申請書提出・・・管轄の児童相談所に申請書を提出します。

 5.調査・審議・・・児童相談所が家庭訪問等の調査をして、社会福祉審議会で審議します。

 6.認定・登録・・・審議後、適当と認めた方を里親として認定し、名簿に登録します。

 ※里親名簿の更新について

  ○養育里親名簿登録の有効期間は5年、専門里親名簿登録の有効期間は2年で、登録の更新を希望する場合は更新研修を受講する必要があります。

  ○養子縁組目的里親については、5年ごとに里親名簿登録更新の意向調査を行います。

 

子どもの養育について

里親が養育する子どもは、0歳から18歳までの児童で、同時に養育することができる委託児童は4人まで、実子と合わせて6人までです。

子どもの養育は、基本的に実子と同じ気持ちで育てればよいわけですが、特に次の点に留意する必要があります。

 ○家庭は常に和やかにし、子どもの心身を害するような言動は避けましょう。

 ○子どもの栄養、発達等健康面に十分注意し、異常があるときは直ちに医療機関に受診させるなど適切な措置をとりましょう。

 ○子どもの福祉を図るうえで好ましくない用務に従事させたり、虐待したり、酷使したりしてはいけません。

 ※養育方法等についての研修会や相談は、児童相談所で行います。

 

養育の費用について

里親が子どもを受託した場合には、子どもの養育に要する次のような費用を県が負担します。

一般生活費、教育費、学校給食費、入進学支度金、就職支度費などの養育費のほか、里親手当が毎月支給されます。

※親族里親、養子縁組目的里親には、里親手当は支給されません。

※これらの養育費は、子どもの養育の委託費として支給されるものであり、子どものために適正に管理しなければなりません。

 

養子縁組との関係について

里親制度と養子縁組制度は制度上別のものです。家庭に戻れる見込みがない子どもとの養子縁組を希望し、養子縁組が成立するまでの間、養育里親になることも可能です。

養子縁組には、次の2種類があります。

 ●普通養子縁組

   年長者(年上の人)、尊属(父母、おじ、おばなど)以外の方を養子とすることができ、養子が未成年の場合は、家庭裁判所の許可が必要です。実子との親子関係は残ります。

 ●特別養子縁組

   原則として満6歳未満の子どもで、実親による監護が著しく困難な場合等、子どもの福祉のために必要であると家庭裁判所が認めた場合に成立します。

   実親との親子関係は解消され、また、原則として離縁はできません。

 

 

里親会について

里親として登録された方がお互いに意見を交換したり、研修をしたりするための自主的な組織として里親会があります。

本県には、水戸、日立、那珂・久慈、鹿行、稲北、土浦、県西の7つの「地区里親会」があり、茨城県社会福祉協議会内に「茨城県里親連合会」があります。

●お問い合わせ先

  茨城県里親連合会(茨城県社会福祉協議会内)

  住所:水戸市千波町1918

  電話番号:029―244-3147

公益財団法人全国里親会 

  住所:東京都港区赤坂9-1-7-857

  電話番号:03-3404-2024

里親制度のお問い合わせ先

里親制度に感心を持たれた方は、下記の厚生労働省ホームページ、茨城県里親制度等普及促進・リクルート事業ホームページをご覧いただくか、市役所子育て支援課・児童相談所にお問い合わせください。

 ●厚生労働省ホームページ「里親制度の概要」(Q&Aも掲載)

 ●茨城県里親制度等普及促進・リクルート事業

 ●北茨城市役所子育て支援課

  TEL:0293-43-1111 

 ●茨城県中央児童相談所

  TEl:029-221-4150

 

 

お問い合わせ

子育て支援課
TEL:0293-43-1111